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ドルトムント、シーズン総括

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7連覇を達成したバイエルン・ミュンヘンとの勝ち点差はわずか2ポイント。シーズンの約3分の2を首位で過ごしながら、最終的に逆転を許してしまったことには確かに悔いが残る。それでも今季は「バイエルンの独走」という近年のブンデスリーガの流れを覆し、絶対王者をあと一歩のところまで追い詰めた。少なくともドルトムントのファンが「来季こそは」と期待を持てるようなシーズンだったことは間違いないだろう。

前半戦はほぼ完璧だった。開幕戦で難敵ライプツィヒを4ー1で一蹴して勢いに乗ると、安定した戦いぶりで第15節まで無敗をキープ(12勝3分け)。第11節のバイエルンとの直接対決でも3ー2の逆転勝利を収め、一時は2位以下に大差をつけて首位を独走した。

好調を支えたのは、今季からキャプテンに就任したマルコ・ロイスだった。ここ数年ケガに泣かされてきた“ガラスのエース”は、無敗を維持した第15節までの全試合に先発して10ゴール・5アシストを記録(最終成績は17ゴール・8アシスト)。得点、チャンスメークの両局面で明確な違いを生み出し、文字どおりチームをけん引した。

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エースの好調につられるように若いジェイドン・サンチョや新戦力のパコ・アルカセルも躍動。前者は最終的にリーグトップの14アシスト、後者は途中出場でシーズン12ゴールというブンデスリーガ記録を打ち立て、前半戦の快進撃を支えた。

第16節に初黒星を喫したあとも再び3連勝を飾るなど、後半戦に入ってもチームの好調は続いた。しかし、守備陣に故障者が増え始めた2月に3試合連続引き分けを演じると、3月頭には今季2敗目。5試合でわずか1勝と足踏みしている間に、バイエルンとの差は一気に縮まってしまった。

そして第28節の直接対決で0ー5の大敗を喫して首位の座を明け渡すと、第31節にはシャルケとのルールダービーも落として万事休す。シーズン終盤の2つの大一番での敗戦が致命傷となった。

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それでも絶対王者に肉薄したという事実は、クラブに新たな野心を与えたようだ。ドルトムントはシーズン終了から間もなく、ニコ・シュルツ(ホッフェンハイム)、トルガン・アザール(ボルシアMG)、ユリアン・ブラント(レーバークーゼン)を次々と補強。マッツ・フンメルス(バイエルン)の3年ぶりの復帰も発表された。

2011/12シーズンを最後に優勝候補の“対抗馬”であり続けたドルトムントはこの夏、ブンデスリーガの“本命”として新たなシーズンを迎えることになるかもしれない。

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