2018/19シーズン、ブンデスリーガのトレンド
優勝争いが最終節までもつれ込んだ2018/19シーズンのブンデスリーガは、バイエルン・ミュンヘンのリーグ史上初となる7連覇で幕を閉じた。今回は、全306試合でのデータを元に、当サイト独語版が今シーズンの傾向をまとめたものを、以下に紹介していく。
1)ゴールラッシュ!
2018/19シーズンを締めくくる第34節では、全9試合で41ゴールが誕生しており、1つの節でこれだけの得点が見られたのは、2001/02シーズン最終節以降では初となった。また年間を通して今季は計973ゴールが生まれたが、これだけの得点数は1991/92シーズン以来、27年ぶり。ただしこの年は東西ドイツ統合の影響により、例外的に20チームが参加したシーズンで、通常よりも4節多い第38節まで行われている。したがって18チームで争われたものとしては、1986/87シーズン以来となる大量得点の1年間となった。
2)途中出場から結果
今季は、途中出場の選手が多くの結果を残した1年間となった。過去55シーズンのブンデスリーガで、1シーズンのジョーカーゴール数は124が最多だったが、今シーズンはそれを大きく上回る146ゴールが記録された。またクラブ単位で見ると、1シーズンのジョーカーゴール数としては歴代最多となる計17ゴールを、ドルトムントがマーク。なお、バルセロナ(スペイン)から加入したパコ・アルカセルがそのうち12ゴールを決めている。
3)流れの中からの得点が増加
現代サッカーにおいて、極めて重要な得点源と言われるセットプレー。昨季ブンデスリーガでもそれは覆らず、全ゴールの29.4%がセットプレーから生まれ、また今シーズン開幕前に行われたFIFAワールドカップ・ロシア大会でも全得点の約40%がプレースキックから誕生した。しかし2018/19シーズンのブンデスリーガでは前年から約6%減少し、セットプレーからの得点の比率は23%に。一方、カウンターゴールの数は昨季より36も増加し、計145得点だった。
4)フェアプレー精神は健在
昨季のブンデスリーガは、統計を取り始めて以降では最少となる8160のファウル数だったが、2シーズン連続でこの記録を更新し、今季は一気に6832回にまで減少。年間で1万2708回のファウルが記録された2002/03シーズンと比べれば、今季はその約半分となっている。またファウルを犯した数をクラブ別に見ると、ドルトムントが278回で最少。そして2位が282回のバイエルン・ミュンヘン、3位が307回のボルシアMGとなっており、ファウルの少ないチームが最終順位でも上位に位置する結果となった。