ワンピースファンを公言する新背番号10ユリアン・ブラントが新生BVBを牽引する
「ワンピース」の大ファンとしても知られるユリアン・ブラントはチームの中心としてさらなる活躍が期待される。
クラブの顔としてボルシア・ドルトムントを牽引してきたマルコ・ロイスがジグナル・イドゥナ・パルクを去った今、ユリアン・ブラントにはチームの核としてより一層大きな存在感が期待される。2024/25シーズンから背番号がこれまでの19番から10番に変更されたことからもクラブの信頼、そして本人の意気込みが感じられる。過去にラース・リッケンやアンドレアス・メラー、最近ではトルガン・アザールやジェイドン・サンチョが背負ってきた番号だ。
「ジェイドンの期限付き移籍が終わった後に話があったんだ。セバスティアン・ケール(SD)とは何年も前にこの番号について話したことがあった。当時は複数の理由から実現しなかったけどね」とブラントはクラブの公式ウェブサイトで語っている。「もう何年もこのクラブでプレーしてきたし、楽しみにしているよ。(10番は)僕にとって象徴的なものだからね」
本人が語る通り、金髪のミッドフィールダーがレヴァークーゼンからドルトムントにやって来てから既に5年の月日が流れた。ロイスとマッツ・フンメルスの抜けた現在のチームでは最古参だ。好不調の波はありながらも中盤の一角としてコンスタントに主力を担い続け、最近3シーズンはブンデスリーガで9得点、9得点、7得点とゴールに直結する結果を出し続けている。
今夏の地元開催の欧州選手権ではユリアン・ナーゲルスマン監督率いるドイツ代表メンバーに選出されることはなかったが、それはエムレ・ジャンやニコ・シュロッターベック、ニクラス・フュルクルクら代表選手が不在となるチーム始動時期に最初から合流できることを意味する。若手も多いチームにあって、経験豊富な28歳の存在はヌリ・シャヒン新監督にとって心強い限りだろう。
新シーズンへの準備を進める新背番号10は今、7月下旬に予定されている日本ツアーを心待ちにしているという。その理由は彼のゴールパフォーマンスを見れば分かるかもしれない。片手の手のひらを下に向け、逆の手の人差し指と中指を天に向ける仕草はアニメ『ワンピース』のキャラクター、トラファルガー・ローからインスピレーションを受けたものだ。
子供時代から日本のアニメに親しんできたと言うブラントは「とにかくストーリーが最高なんだ。毎エピソードに新しい何かがあって、多くの秘密が隠されている」と作品の魅力を語るなど、日本製の冒険物語に魅了されている。初来日となる大阪の地で日本文化を満喫するとともに、ヤンマースタジアム長居では新たな番号を背負ってトップレベルのプレーを見せてくれるだろう。