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主力としてハンブルクの2部首位ターンに貢献した酒井 - © 2018 Getty Images
主力としてハンブルクの2部首位ターンに貢献した酒井 - © 2018 Getty Images
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酒井高徳「1部を見据えてやらないと」

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ハンブルガーSVがブンデスリーガ2部の前半戦を首位で折り返した。17試合を終えて戦績は11勝4分け2敗の勝ち点37。1年でのブンデスリーガ復帰に向けてまずは第一関門を突破したと言える。

しかし、酒井高徳にとって“ヘアプストマイスター”(前半戦の王者)の称号は単なる通過点にすぎない。「次で(順位が)入れ替わってしまったら、この17試合が意味のないものだと思うぐらいの気持ちじゃないとダメ。それぐらい隙を見せないことが大事だと思う」

ハンブルクは10月に踏み切った監督交代が功を奏し、ハネス・ヴォルフ監督新体制下で5勝1分け無敗と首位のまま前半戦を終えた。「珍しくと言うか…今は上位にいることが普通になってきているので、モチベーションや勝利への欲、自信はすごくついている。全体的なチームの雰囲気も非常にいい」と酒井もチームの好調を実感している。ヘアプストマイスターに輝いたことでチームはさらに自信をつけたはずだ。

- Cathrin Mueller/Bongarts/Getty Images

それでも酒井の視線はもっと先にある。シーズンの折り返しとなった第17節のデュイスブルク戦では最終的に勝利したものの、先制した直後に失点するという課題を露呈した。「1点入った後にどうしても緩くなってしまうところは、1部にいた時からすごく感じていた」(酒井)。今のハンブルクにとっては昇格が最優先だが、ブンデスリーガ復帰後に戦い続ける力を培うことも同じぐらい重要だ。

「(一瞬の隙は)2部だったら何とか生き延びられるけど、1部では難しいと思う。ブンデスリーガを見据えてやらないと、2部で戦えるだけのチームでは上がった時にやっていけない」

2部での1年間で着実にレベルアップしていくためにも1戦1戦が大事になる。年内最後の試合となるアウェイでのキール戦(12月23日)に勝ってこそ、ヘアプストマイスターの価値も出てくる。「チームでしっかり練習して、戦術を確認して、次の試合に備えたいという気持ちが強い。最後の最後で(順位が)ひっくり返るという後味の悪い形にならないよう気を引き締めてやりたい」

2位ケルンとの勝ち点差はわずか1ポイント。2018年を勝利で締めくくり、首位のまま新年を迎えることこそが後半戦の戦いにつながる。「最後が一番大事なわけで、それが(来年の)スタートにも関わってくると思うので、そういう気持ちをしっかり持ってやらないといけない」

酒井自身は前半戦の全17試合に先発出場と充実の時を過ごしているが、シーズンもチームの成長もまだ道半ば。シーズン終了時に「2部での34試合は意味のあるものだった」と思えるように、今は目の前の試合に集中している。

文=湊 昂大